basic-auth-image

Basic認証とは?メリット・デメリットや脆弱性を徹底解説

Webアプリケーションの認証方式の中でも、極めて簡便な方法のひとつがBasic認証(ベーシック認証)です。Basic認証は、手軽にアクセス制限をかけることができますが、セキュリティ上の問題点も指摘されています。今回の記事では、Basic認証とは何か、改めてわかりやすく解説し、メリットと注意点も紹介します。

 

Basic認証(ベーシック認証)とは

Basic認証(ベーシック認証)とは、Webサイトにアクセス制限を施すための認証方法のひとつで、比較的簡単に導入できるため、広く用いられています。Basic認証によって制限されたページを閲覧するには、正確なユーザー名(ID)とパスワードの入力が必要となります。正しく入力が行われないと画面にエラーメッセージが表示されます。「基本認証」とも呼ばれます。

一般に公開されているWebサイトの中で、有料会員のみが閲覧できるページを作成したり、社内の特定のメンバーのみ利用できるページを作ったりするときによく利用されます。また、公開前のページの閲覧に制限をかけたい場合や、自作のポートフォリオを特定のクライアントにのみ閲覧してもらいたい場合などにも利用できます。

Basic認証は「.htaccess」および「.htpasswd」の2種類のヘッダーによって設定されます。認証を施したいフォルダに「.htaccess」および「.htpasswd」のファイルを設定し、それぞれに特定のコードを作成するだけで完了します。

ユーザーがリンクをクリック、またはURLを入力すると、ブラウザからWebサーバーに向けてリクエストが送信されます。この時、Basic認証が導入されている場合、Webサーバーからブラウザに認証が必要であることが伝えられます。これにより、ブラウザ上に認証ダイアログが表示され、ユーザー名およびパスワードの入力認証を求めます。認証された後、特定のユーザーだけがアクセス可能なページや階層の利用が可能となります。

Basic認証は、Webサーバーの機能であり、基本的にはほとんどのWebサーバーで使用可能です。ただし、レンタルサーバーを使用している場合には設定が行えない場合があります。

 

Basic認証のメリット

Basic認証は長く用いられてきた認証方法であり、主に以下3つのメリットがあります。

 

・簡単に設定できる

Basic認証は「.htaccess」ファイルと「.htpasswd」ファイルの2つのヘッダーの設置のみで使用が可能なため、比較的簡便に設定できます。ファイルの作成はメモ帳で行えるため、急場しのぎの場合や簡易的にセキュリティ対策が必要な時に効果的です。手軽に認証機能を追加したい場合に有効な手段です。

 

・ログイン情報が記憶される

Basic認証に成功した後、ブラウザを閉じなければ、別のWebサイトを見た後でもまた認証なしで閲覧できます。また、Basic認証に一度成功すれば、ユーザー名とパスワードはこの時使用したブラウザに記憶されます。次にログインする際に再入力の手間がかかりません。

ただし、別のデバイスやブラウザからアクセスする際には再度認証が必要となります。また、ブラウザの種類やネットワーク状態によってはログイン情報の記録ができない場合があります。加えて、スマホでもログイン情報が記憶されないことが多いです。

 

・ディレクトリ単位でアクセス制限ができる

Basic認証は「.htaccess」ファイルを置いたディレクトリが認証の範囲となるため、同じ階層に一括でアクセス制限を加えることが可能です。また、「.htaccess」ファイル内に細かい設定を施すことで、特定のページや範囲にのみアクセスに制限を施すことも可能であり便利です。PDFファイルや画像などにもアクセスに制限をかけられます。

 

Basic認証のデメリット

Basic認証の主なデメリットは以下3点です。

 

・クローラーが巡回できない

クローラーとはWebサイトの情報を自動で収集するプログラムで、Webの検索結果を表示するために動いています。検索エンジンの検索結果はクローラーが巡回して収集した情報をもとに表示されています。

しかし、Basic認証を施すことで、クローラーも制限されたページを巡回できなくなり、検索結果に表示されなくなります。SEO対策で検索結果を上位表示させたい場合にはBasic認証は悪影響になるため、避けた方が望ましいです。

 

・サーバーをまたいだ認証設定が不可能

Basic認証によりアクセスが制限される範囲は、ディレクトリ単位となるため、複数のサーバーをまたいだ設定は不可能です。複数のサーバーが存在する場合は、それぞれのサーバーごとにファイルを設定する必要があります。

 

・セキュリティが脆弱

Basic認証では、ユーザー名とパスワードはBase64という簡単なコードに変換されますが、デコードによって元の文字列が簡単にわかってしまいます。認証を行うたびに、ユーザー名とパスワードが暗号化されないまま送信されるので、通信を傍受して情報を盗み取られるリスクがあります。

また、一度ログインすると、ブラウザにユーザー名とパスワードが保存される仕組みで、ログアウトの機能がありません。そのため、悪意のある第三者がブラウザを勝手に利用すれば、情報の漏えいや悪用のおそれがあります。パソコンの共用を避けたり、一時的に席を離れる時はパソコンの画面にロックをかけたりといった対策が必要です。

Basic認証は手軽な認証方法ですが、それだけでは不十分です。機密情報を含まない情報を、限られたユーザー間でやり取りする場合のみ、Basic認証を利用しても問題ありませんが、それ以外のケースでは、より安全性の高い認証方式を採用するべきです。また、WAFの導入によってセキュリティ対策を強化すると良いでしょう。

 

まとめ

Basic認証は簡単に設定することができるうえ、ディレクトリ単位でアクセス制限ができるため、急ぎでセキュリティ対策を行う場合や細かく制限をかけたい時に便利な認証方法です。ただし、脆弱性も指摘されています。

脆弱性をカバーするには、より安全な認証方式を採用するほか、Webサイトの保護に特化したセキュリティ対策・WAFサービスの導入が有効です。Basic認証で対応しきれない悪意のある攻撃からWebサイトを保護できます。

また、「Cloudbric WAF+」は、Webセキュリティに必須なWAF・DDoS攻撃対策・脅威IP遮断サービスなど5つのサービスがひとつに統合されているため、セキュリティをより強化したい企業におすすめです。

 

▼WAFをはじめとする多彩な機能がひとつに。企業向けWebセキュリティ対策なら「Cloudbirc WAF+」

▼製品・サービスに関するお問い合わせはこちら

GDPRとは EU版個人情報保護法の対象となる日本企業や行うべきこと

GDPRとは? EU版個人情報保護法の対象となる日本企業や行うべきこと

EU域内で事業を展開する際に避けて通れないのが、GDPRの遵守です。GDPRは、個人情報とプライバシーの保護に関するEUの法律であり、EU域内に拠点がない日本企業でも対象となり得ます。もし違反した場合、多額の制裁金が課される可能性があるため注意が必要です。
この記事でGDPRについて理解を深め、EU域内の個人や企業に向けてのビジネスにお役立てください。

 

GDPR (EU一般データ保護規則)とは?

GDPRとは、欧州連合(EU)におけるデータ保護に関する法律です。EU版の個人情報保護法ともいえます。どのような法律なのか、概要や個人情報の定義、違反した場合にどうなるかについて解説します。

 

・GDPRの概要

GDPRの正式名称は「EU一般データ保護規則(General Data Protection Regulation)」です。頭文字を取ってGDPRと呼ばれています。個人情報の保護と、基本的人権の確保を目的として、2018年5月25日から施行されました。

EU内、厳密には、EEA(欧州経済領域)内における個人データの扱いを規定しています。個人データを取り扱う際は本人の同意を得ること、個人データを暗号化すること、システムの機密性を確保することなどを求めています。ECサイトなどネット上の取引にも適用されるため、注意が必要です。

EUではもともと「EUデータ保護指令(Data Protection Directive 95)」によって、個人データの保護が規定されていました。しかし、EUデータ保護指令に代わって施行されたGDPRは、個人データとプライバシー保護をさらに厳格に規定しています。
なお、2020年にEUを脱退したイギリスについても、GDPRの内容に基づいた「UK GDPR」と呼ばれる法律が施行されており、同様の対策が必要です。

日本企業であっても、EU域内から自社サイトへのアクセスがある場合なども対象になります。GDPRの内容については、日本の個人情報保護委員会によって日本語訳されていますので、参照してみてください。

(参照:個人情報保護委員会|EU(外国制度)GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則

 

・GDPRに違反した場合はどうなるか

GDPRに違反した場合、被害者への損害賠償責任を問われるほか、EUから高額な制裁金を科される場合があります。

制裁金の最高額は2,000万ユーロ、もしくは直前の会計年度における全世界売上総額の4%のうち、高いほうの金額です。1ユーロ160円の場合、日本円にしておよそ30億円以上の計算になります。
たとえ大企業だとしても、大きな打撃になる金額ですので、違反しないよう細心の注意が必要です。

(参照元:個人情報保護委員会|一般データ保護規則(仮日本語訳)第8章 救済、法的責任及び制裁 第83 条 制裁金を科すための一般的要件 94~97ページ)

 

・GDPRによる個人情報の定義

GDPR第4条において個人情報は以下のように定義されています。

引用”「個人データ」とは、識別された自然人又は識別可能な自然人(「データ主体」)に関する情報を意味する。識別可能な自然人とは、特に、氏名、識別番号、位置データ、オンライン識別子のような識別子を参照することによって、又は、当該自然人の身体的、生理的、遺伝的、精神的、経済的、文化的又は社会的な同一性を示す一つ又は複数の要素を参照することによって、直接的又は間接的に、識別され得る者をいう。”

(引用元:個人情報保護委員会|一般データ保護規則(仮日本語訳)第1章 一般規定 第4条 定義 3ページ)

例えば以下のようなデータが考えられます。

 

▼定義から想定される個人データの種類

  • 氏名、メールアドレス
  • クレジットカード情報
  • パスポート情報
  • オンライン識別子(IPアドレス、cookie)
  • 位置情報
  • 指紋や顔写真など生体認証のもととなり得る情報
  • 出身地、部族

 

GDPRの対象となる日本企業 (適用範囲)

GDPRの対象となるのは、以下の日本企業です。

  1. EUに支社・子会社を置く企業
  2. EU内の個人や企業に対してサービスを提供したり取引があったりする企業
  3. 自社WebサイトにEU圏からアクセスがある企業

これらの企業においては、個人情報に関するデータを扱う場合、GDPRの原則に基づく必要があります。また、現地法人であったり、EU域内で個人情報を収集して日本で処理したりする場合も対象になりますので注意が必要です。

 

・1. EUに支社・子会社を置く企業

支社や子会社など、拠点がEU域内に存在する企業は、GDPRが適用されます。顧客データはもちろん、現地法人の従業員のデータも適正に扱わなければなりません。

GDPRでは、CookieやIPアドレス、位置情報などの個人データも保護対象です。そのため、EU域内に個人データを扱うサーバーやデータベースが設置されている場合でもGDPRの対象となります。
また、EU域内で個人データを収集し、日本でデータを処理するケースでは、GDPRの原則に基づいたデータ処理が求められます。

 

・2. EU内の個人や企業に対してサービスを提供したり取引があったりする企業

GDPRは、日本からEU域内にインターネット上でサービスを提供している企業にも適用されます。例えば、日本からEU域内に発送しているECサイトも含まれます。EU域に向けてサービスを提供しているかどうかは、サイトの言語や取り扱う通貨などによって、総合的に判断されます。

 

・3. 自社WebサイトにEU圏からアクセスがある企業

EU域内から自社サイトにアクセスがあれば、GDPRの対象と見なされます。例えば、EU域内のユーザーに対してターゲティング広告を行ったり、レコメンドが表示されたりする場合です。GDPRではターゲティング広告で用いられるCookieも個人情報と定義されているので、注意する必要があります。

 

GDPR対策として日本企業が行うべきセキュリティ対策

GDPR対策のためにまず行うべきなのは、セキュリティ対策です。GDPRの第32条では、データ保護のために暗号化を推奨しています。個人情報を扱うものには、PCやPOS端末などの機器やHDDなどの記録媒体、SAPやERPといったソリューションが含まれ、そのすべてに対して暗号化を行うには多大の労力を要します。

(参照元:個人情報保護委員会|一般データ保護規則(仮日本語訳)第4 章 管理者及び処理者 第2 節 個人データの安全性 第32 条 取扱いの安全性 37ページ)

そんなときには、データ暗号化ソリューションD’Amo(ディアモ)(https://www.pentasecurity.co.jp/damo/)の導入がおすすめです。
D’Amoは、セキュリティ専門企業であるペンタセキュリティが開発した製品で、オンプレミスやクラウドどちらにも対応しており、あらゆるレイヤーに対して高度な暗号化を実装します。

また、外的要因による個人データの流出を防ぐためにはWAFの導入も有効です。WAFとは、「Web Application Firewall」の略で、Webアプリケーションの脆弱性をついた攻撃から、Webサイトを保護するものです。WAFを導入すると、サーバーへの通信を解析・検査して、悪意を持った攻撃と判断した場合は自動的に通信が遮断されます。ECサイトやインターネットバンキングなどの脆弱性を悪用したサイバー攻撃を防ぎ、安全なWeb環境が実現できます。

 

まとめ

GDPRはEU域内における個人情報保護に関する法律であり、違反すると多額の制裁金が課されるおそれがあります。日本企業であっても、EU域内から自社サイトへのアクセスがある場合なども対象になるので、注意が必要です。
GDPRへの対応として、セキュリティ対策を強化する必要があります。暗号化ソリューションやWAFなどを活用して、個人情報を保護しましょう。

Cloudbric WAF+(クラウドブリック・ワフプラス)は、セキュリティ専門企業ペンタセキュリティが提供するクラウド型のセキュリティプラットフォームです。社内にセキュリティ専門の担当者がいなくても運用・導入が容易で、Web環境のセキュリティを守れます。

関連記事:Cloudbric WAF+

 

▼WAFをはじめとする多彩な機能がひとつに。企業向けWebセキュリティ対策なら「Cloudbirc WAF+」

▼製品・サービスに関するお問い合わせはこちら

zeroday

ゼロデイ攻撃とは?最新の手口や事例・有効な対策を紹介

企業や個人を狙ったサイバー攻撃の中でも、とくに検知が難しく、深刻な被害をもたらすもののひとつが「ゼロデイ攻撃」です。ソフトウェアの不具合を突く手口は年々巧妙化しており、最新のセキュリティ対策を講じていても、完全な防御は困難とされています。

この記事では、ゼロデイ攻撃の基本から主な手法、実際の被害事例、そして有効とされる多層的な対策手段を紹介します。

 

ゼロデイ攻撃とは?

「ゼロデイ攻撃」とは、ソフトウェアの欠陥(脆弱性)が発見され、修正プログラム(セキュリティパッチ)が提供される前に、その隙を突いて行われるサイバー攻撃のことです。

脆弱性は設計上のミスや不具合に起因し、攻撃者に悪用されると情報漏えいや不正侵入などの被害が生じることがあります。パッチ適用までの「ゼロ日間」を狙うことから、この名が付けられています。

 

Nデイ攻撃との違い

ゼロデイ攻撃に似た手口として「Nデイ攻撃」があります。これは、すでに公開されている対策用のパッチの脆弱性を狙うサイバー攻撃です。ゼロデイ攻撃ほど高度な技術は必要とされず、インターネット上に概念実証コード(PoC)や攻撃に使えるツールが出回っているため、攻撃者にとって扱いやすい点が特徴です。

対策が遅れると、情報漏えいやデータ改ざん、システム破壊など深刻な被害に発展するリスクが高くなるため、十分な注意が必要とされています。

 

ゼロデイ攻撃の主な手法

ゼロデイ攻撃にはさまざまな手法が存在します。ここでは、近年特に多く確認されている代表的な攻撃手口について解説します。

 

手法①メール

メールを使ったゼロデイ攻撃の手口として、業務連絡や請求書の通知を装い、マルウェアを含むファイルを送付するケースがあります。受信者が添付されたWordファイルやPDFを開くと、端末がウイルスに感染し、社内の情報が外部に漏れたり、不正にアクセスされたりする危険があります。

このような攻撃は、特定の企業や団体を狙う「標的型攻撃」と、不特定多数に同時に送信する「ばらまき型攻撃」に分けられます。実際に国内外の多くの企業が、業務を停止したり金銭的な損害を受けたりする被害を経験しています。

 

手法②Webページの改ざん

Webサイトの脆弱性を悪用する手口のひとつに、「Webページの改ざん」があります。この攻撃では、ページ内に悪意あるコードが埋め込まれ、訪問者が意図せずスクリプトを実行してしまう事態が発生します。

その結果、訪問者のパソコンにマルウェアが自動的にダウンロードされたり、入力された氏名や連絡先といった個人情報が盗まれたりする被害につながります。とくにアクセスが集中する人気サイトは狙われやすく、企業や団体には継続的な対策が求められます。

 

手法③Officeファイルを悪用

ゼロデイ攻撃では、WordやExcelなどのMicrosoft Officeファイルに仕込まれたマクロやスクリプトを利用して感染させる手法もあります。

受信者が何気なくファイルを開いた瞬間に悪意あるコードが実行され、マルウェアが自動的にダウンロードされます。こうしたファイルは、主にメールやSMSを通じて送りつけられ、情報漏えいや業務停止といった深刻なリスクを引き起こすこともあります。

手法④ツールの脆弱性を悪用

日ごろ業務で使われているツールやソフトウェアも、設計上の脆弱性を突かれると攻撃の入り口になります。ソフトの欠陥を狙うゼロデイ攻撃は、メールを使った手口と同様に、特定の対象を狙う「標的型」と、不特定多数に仕掛ける「ばらまき型」の両方が存在し、さまざまな組織に被害が広がっています。

最近では、セキュリティ対策の一環として使われているVPN製品に対する攻撃が増えています。警察庁の報告によれば、ランサムウェア感染の半数以上がVPNの脆弱性をきっかけに発生しています。

 

ゼロデイ攻撃の事例

過去、ゼロデイ攻撃による被害はどのようなものがあったのでしょうか。ここでは代表的な事例を3つ紹介します。

 

事例①Log4Shellの悪用

Log4Shellは、2021年11月に見つかったApache Log4j(Javaで開発されたアプリケーション向けのログ出力ライブラリ)の深刻な脆弱性で、危険度を示すCVSSスコアで最高の「10」が付けられました。

この問題が公表されてから、世界各地で数百万件の攻撃が確認され、1分間に100件を超える試行が行われたという報道もあります。Amazon、Google、Appleといった大手のクラウドサービスやアプリにも影響が及び、全体の4割を超える企業ネットワークが標的になったとされています。

 

事例②法人向けメールサービスで30万件超の情報漏えい

2025年4月、大手IT企業が提供する法人向けメールセキュリティサービスにおいて、約30万件を超えるメールアカウント情報が外部に漏えいしたことが判明しました。

原因は、当該サービスの導入時に利用されていたメール基盤の脆弱性が、ゼロデイ攻撃によって悪用されたことによるものでした。現在、同社では24時間体制のセキュリティ監視を強化するとともに、再発防止に向けたシステムの見直しを行っています。

 

事例③大手コーヒーチェーンのオンラインストアで情報漏えい

2024年5月、大手コーヒーチェーンのオンラインストアが不正アクセスを受け、個人情報やクレジットカード情報が流出する事件が発生しました。

漏えいしたのは、およそ9万人の登録情報と約5万人分のクレジットカード情報で、不正アクセスの原因はシステムの脆弱性によるものでした。さらに、ペイメントアプリケーションの改ざんも行われ、大規模な情報漏えいに発展したとみられています。

 

ゼロデイ攻撃への対策

ここではゼロデイ攻撃への3つの対策を紹介します。

 

対策①最新のセキュリティパッチの適用

ゼロデイ攻撃に対する最も有効な対策のひとつは、最新のセキュリティパッチを迅速かつ確実に適用することです。パッチの未適用は、既知の脆弱性をそのまま放置することになり、攻撃者に悪用されるリスクが高まります

特に管理対象のソフトウェアや端末が多い場合は、専用のパッチ管理ツールを活用することで、適用状況の一元管理や可視化が可能となり、全体のセキュリティリスクを大幅に軽減できます。

 

対策②従業員へのセキュリティ教育

サイバー攻撃の多くは、操作ミスや油断といった人為的な隙を突いて行われます。そのため、従業員が日常的にセキュリティを意識しながら行動する姿勢が、組織全体の防御力を高めるうえで欠かせません。

定期的な社内研修やeラーニングを通じて、脅威に対する理解を深めるとともに、適切な対応力を身につけられます。教育の効果により、攻撃の兆候にも早く気づきやすくなり、万が一のインシデント発生時にも落ち着いて行動できるため、被害の拡大を防ぎやすくなります。

対策③セキュリティソフトやツールの活用

ゼロデイ攻撃に備えるうえでは、複数の対策を組み合わせた多層的な防御が効果的です。たとえば、ウイルス対策ソフトは既に知られているマルウェアへの対処に適していますが、未知の攻撃にはEDR(エンドポイントでの振る舞い検知)といったツールが有効です。

さらに、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)を導入すれば、Webサイトへの不正アクセスや改ざんのリスクも抑えられます。最近では、ひとつのルールで数百の攻撃パターンに対応できる「ロジック型」の防御方法にも注目が集まっており、こうした複数の仕組みを適切に組み合わせることで、日々変化するサイバー攻撃への耐性を高める動きが広がっています。

 

ゼロデイ攻撃にはCloudbric WAF+で対策

cloudbricwaf+

ゼロデイ攻撃は、これまでのサイバー脅威とは性質が異なり、従来の対策の隙を突く高度な手法です。まだ発見されていない脆弱性を狙うため、決まった対策だけでは対応が難しくなります。企業は技術的なセキュリティ対策に加え、情報の取り扱いや社内体制の見直しにも取り組む必要があります。

ペンタセキュリティが提供するCloudbric WAF+は、クラウド経由で提供されるWAFであり、初めての方でも扱いやすい設計となっています。ゼロデイ攻撃を含む多様な脅威からWebサイトやアプリケーションを幅広く守る仕組みを備えています。

Cloudbric WAF+に関するご相談や詳細の確認をご希望の方は、お問い合わせフォームからご連絡ください。
クラウド型WAFサービス Cloudbric WAF+

 

▼WAFをはじめとする多彩な機能がひとつに。企業向けWebセキュリティ対策なら「Cloudbirc WAF+」

▼製品・サービスに関するお問い合わせはこちら

WordPressのセキュリティ|脆弱性を狙った攻撃事例や対策

WordPressのセキュリティ|脆弱性を狙った攻撃事例や対策

WordPressは世界で広く使われるオープンソースのCMSです。プログラミングの知識が無くても、Webサイトを作成できるため非常に人気がありますが、広く普及している分、脆弱性を突かれた攻撃を受けることもあります。WordPressのセキュリティを高めるためにはどのような対策をしたらよいのか、実際の攻撃事例も含めて解説します。

 

WordPressのセキュリティに関する問題点:脆弱性の指摘

WordPress(ワードプレス)はWebサイトを作成できるCMS(Contents Management System)の1種です。
2003年に誕生したWordPressは、基本無料で利用できるオープンソースのソフトウェアで、プログラミングの知識が無くても、ブログやWebサイトを簡単に作れます。
デザインのテンプレートが豊富で、追加機能を付与できるプラグインの種類も多いため、世界中で広く使われています。W3Techsの調査によると、全てのWebサイトのうち約43%はWordPressを用いており(2024年1月時点)、もっとも人気のあるCMSです。
(参照元:W3Techs 「WordPress の使用統計と市場シェア」)

多くのWebサイトで用いられているWordPressですが、その使用率の高さや、オープンソースであることから、サイバー攻撃の標的にもなりやすいといわれています。

 

WordPressのセキュリティ脆弱性を狙われた事例

2022年には、テーマ変更ができるプラグイン「OneTone」の脆弱性を狙ったSQLインジェクション攻撃がありました。データベースに侵入し、リダイレクトで他のサイトへ転送するコードが埋め込まれる被害が多発しました。このプラグインの開発者はアップデートを停止しており、脆弱性への対策がなされなかったため、OneToneを使用していたWebサイト管理者の多くは、他のプラグインへ変更せざるを得ませんでした。

2017年頃には、WordPressに搭載された「REST API」という機能の脆弱性を狙ったゼロデイ攻撃がありました。全世界で155万を超えるサイトが改ざんの被害に遭い、大きな問題となりました。
2019年にはプラグインの「WP GDPR Compliance」の脆弱性へのゼロデイ攻撃がありました。管理者ではなくても新規ユーザー登録や管理権限の付与が可能だったため、サイト内にマルウェアを組み込まれるなどの被害が多発しました。

2015年頃には、プラグイン「Fancybox」の脆弱性を突かれたクロスサイトスクリプティング攻撃が行われました。サイト利用者を他の不正なサイトへ誘導するものです。人気のあるプラグインであったため、被害の数も多くなりました。

「SQLインジェクション」、「ゼロディ攻撃」については、詳しくは下記関連記事もご覧ください。

SQLインジェクションとは? 攻撃の仕組みや被害例、対策方法を解説

ゼロデイ攻撃とは? 増加する背景や主な手口、企業として行うべき対策

 

WordPress利用の際に行うべきセキュリティ対策

WordPressは便利なものですが、セキュリティ対策を怠れば、サイバー攻撃の被害に遭う可能性もあります。以下に取り上げるセキュリティ対策を行い、リスクを減らしましょう。

 

・WP本体・テーマ・プラグインのバージョンを常に最新にする

WordPressの動作環境に関わる全てのものを最新のバージョンに保ちます。
WordPress本体や、テーマ・プラグインのアップデートには、バグ修正だけではなく、脆弱性への対応が含まれます。そのため、特に理由が無い限り、アップデートされたものはすぐに更新するのを習慣にしましょう。
自動アップデート機能もありますので、こまめにチェックする余裕が無い場合は、この機能をオンにしておくのもおすすめです。

 

・不要なテーマ・プラグインは削除する

前段で紹介したテーマ「OneTone」などは開発者がアップデート対応をしなかったことで被害が拡大しました。
有効化していないテーマやプラグインだとしても、インストールしたまま放置していると、その脆弱性を突かれる可能性があります。そのため、利用しないテーマやプラグインに関しては、削除しておきましょう。

 

・ログインページをデフォルトから変更する

WordPressのログインページは、初期状態のままだと簡単にログインページを特定できます。

https://ドメイン名//wp-admin/
もしくは
https://ドメイン名//wp-login.php/

そのため、デフォルトのログインページからURLを変更することも有効なセキュリティ対策です。ログインページのURLを変更することで、悪意のあるユーザーがログイン画面にたどり着きにくくなります。
WordPress本体には、ログインページを変更する機能はありませんので、専用のプラグインを用いる必要があります。

 

・ID・パスワードを強化(画像認証・二段階認証)にする

ログイン画面にたどり着かれた場合でも、簡単に突破されないよう、ID・パスワードを複雑にすることも重要です。ログインパスワードは、小文字、大文字、記号や英数字を混ぜ、簡単に思い浮かばないものに設定します。なるべく長く、複雑なものにすることが有効です。

また、画像認証や二段階認証を実装すると、より不正アクセスを防ぎやすくなります。WordPressの機能に、画像認証や二段階認証は無いため、セキュリティ対策関連のプラグインを導入して実装します。

 

・IP制限をかける

WordPressのログインページにIPアドレス制限をかけるのも有効です。例えば、自社オフィス以外のIPを受け付けないように設定を変更することで、不正なアクセスを防げます。

 

・定期的に国内外で発見された脆弱性を把握する

国内外で発見される脆弱性の情報に定期的に目を通すことも必要です。新たに発見された脆弱性に速やかに対応することで、セキュリティを高めることができます。脆弱性を確認できるサイトには以下のようなものがあります。

▼脆弱性を確認できるサイト

・WAFを導入する

WAFとは、「Web Application Firewall」の略です。外部からの攻撃を検知してWebサイトを防御できます。悪意を持った攻撃と判断された場合は、自動的に通信が遮断されるので、クロスサイトスクリプティングやSQLインジェクションなど、WordPressの脆弱性を突いた攻撃を防ぐ効果があります。WAFを導入することで、Webサイトの改ざんや個人情報漏えいのリスクを減らしましょう。

 

まとめ

WordPressは便利なCMSですが、脆弱性を突いた攻撃を受けることがあります。WordPress本体だけでなく、テーマやプラグインも常に最新の状態に保つことで、安全性を高められます。また、セキュリティ対策にはWAFの導入も有効です。
ペンタセキュリティの「Cloudbric WAF+」は、クラウド型のWebセキュリティプラットフォームです。CVEソース基盤に対応しており、新種や亜種の脆弱性にも速やかに対応できます。

関連記事:Cloudbric WAF+

 

▼WAFをはじめとする多彩な機能がひとつに。企業向けWebセキュリティ対策なら「Cloudbirc WAF+」

▼製品・サービスに関するお問い合わせはこちら

sql-injection

SQLインジェクションとは? 攻撃の仕組みや被害例、対策方法を解説

 

現代のIT社会では、大量のデータを管理する手段としてデータベースが不可欠です。多くのWebサービスや業務システムでは、商品や顧客の情報をデータベースで扱っています。

一方で、こうしたデータベースを標的としたサイバー攻撃も増えており、代表的な脅威が「SQLインジェクション」です。Webビジネスの拡大に伴い、その危険性はさらに高まっています。

対策には、まずSQLインジェクションの基本を理解することが重要です。本記事では、攻撃の仕組みとあわせて対策方法も解説します。

 

SQLインジェクションとは?

SQLインジェクションとは、データベースを操作するための言語「SQL(Structured Query Language)」を悪用したサイバー攻撃です。攻撃者が悪意のあるSQL文をWebシステムにインジェクション(注入)することで、不正なデータベース操作を図ります。

たとえば、Webサイトの入力フォームや検索ボックスに、不正な操作を行わせるSQL文を入力・送信します。適切なセキュリティ対策が施されていない場合、このSQL文が攻撃者の狙いどおりに実行されてしまい、データの削除や窃取といった被害を招くのです。

SQLインジェクションはIT黎明期から存在しますが、現在でも決して過去の脅威ではありません。IPA(情報処理推進機構)によると、2024年における脆弱性(セキュリティ上の弱み)の累計届出件数において、SQLインジェクションは2番目に多く報告されています。

(参照元:IPA「ソフトウェア等の脆弱性関連情報に関する届出状況[2024年第3四半期(7月~9月)]」)

SQLは、世界で最も広く使われているデータベース言語です。そのSQLを扱う多くのWebシステムにとって、SQLインジェクションは決して対岸の火事ではありません。

 

SQLインジェクション攻撃が成立する仕組みと手口

SQLインジェクション攻撃がどのように成立するのか、その仕組みを通常のデータベース処理と比較しながら見ていきましょう。ここでは、具体的なSQL文を交えて手口例を紹介します。

 

通常のデータベース処理

SQLインジェクションの標的となりやすいのは、ユーザーからの入力を直接受け付けるWebサイトの入力欄です。例として、商品を検索するための検索ボックスを考えてみましょう。

多くのECサイトでは、ユーザーが検索ボックスに入力したキーワードを受け取り、それをもとにSQL文を構築して商品データを取得します。たとえば、ユーザーが「Tシャツ」と入力して検索を実行した場合、サーバー側では一例として次のようなSQL文が生成されます。

SELECT * FROM products WHERE name LIKE ‘%Tシャツ%’;

このSQL文は、商品テーブル(products)の商品名(name)に「Tシャツ」が含まれるデータを検索し、該当する商品データを取得するものです。

このように、ユーザーが通常のキーワードを入力した際には特に問題は発生しません。入力されたデータに沿ったデータベース処理が行われ、期待どおりの検索結果が表示されます。

 

攻撃を受けた場合のデータベース処理

攻撃者がSQLインジェクション攻撃を図る場合、「Tシャツ」のように単純なキーワードは使いません。SQLにおいて特別な意味を持つ文字や命令文を仕込み、サーバー側で不正なデータベース処理を実行させようとします。これがSQLインジェクション攻撃です。

たとえば、攻撃者が「商品データの削除」を狙う場合、検索ボックスには次のような文字列を入力することが考えられます。

‘; DELETE FROM products;

これは、本来のデータ取得処理(SELECT文)を意図的に中断し、別のデータ削除処理(DELETE文)を実行する構文です。先ほどと同様に、ユーザーの入力をSQL文にそのまま組み込むと、次のようなSQL文が構築されてしまいます。

SELECT * FROM products WHERE name LIKE ‘%’; DELETE FROM products; –%’;

このSQL文では、SELECT文の末尾で命令が終了するように記述されており、そのあとにDELETE文が続いています。また、「–」以降はSQLのコメント扱いとなるため処理に影響せず、構文エラーを回避したまま命令が通ってしまう仕組みです。

仮にこのSQL文が攻撃者の狙いどおりに実行されれば、productsテーブル内の全商品データが削除されかねません。適切なセキュリティ対策が施されていないWebサイトでは、たった一行の不正な入力がこうした事態を招く危険性があるのです。

 

SQLインジェクション攻撃を許すと何が起きるのか

SQLインジェクション攻撃の成功を許すことになれば、Webシステム上でさまざまな問題が発生します。具体的に懸念される問題は、主に次の4つです。

  • 重要な情報が盗まれる
  • データが改ざん・削除される
  • システム自体を乗っ取られる
  • マルウェアに感染させられる

重要な情報が盗まれる

SQLインジェクションが成功すると、攻撃者が他者・他社のデータにアクセスでき、重要な情報が盗まれる恐れがあります。たとえば、データを取得するSQL文に脆弱性がある場合、攻撃者が不正にデータの取得範囲を書き換えることで、他人の情報までも取得可能です。

その結果、顧客の氏名・住所・連絡先といった個人情報や、業務上の設計資料・契約書といった機密情報が攻撃者の手に渡る危険性があります。こうした情報は、攻撃者本人に悪用されたり、ダークウェブで売買されたりするケースも少なくありません。

 

データが改ざん・削除される

SQLインジェクションが成功すると、攻撃者によってデータベースに保管されたデータが改ざん・削除される恐れがあります。たとえば、攻撃者がデータ更新のSQL文(UPDATE文など)を悪用し、商品データの価格や説明文を不正に書き換えることも可能です。

また先ほどの例のように、データ削除のDELETE文で商品テーブル自体を削除されることも考えられます。Webサイトに表示されるデータが改ざんや削除の対象となれば、Webサイトの見た目は不適切に変わってしまうでしょう。最悪の場合、業務の継続やサービス提供に重大な支障をきたしかねません。

 

システム自体を乗っ取られる

SQLインジェクションの手口によっては、システム自体を乗っ取られる恐れもあります。たとえば、データベースに登録されたユーザーの権限情報が不正に書き換えられることで、攻撃者が管理者権限を取得できてしまうかもしれません。

管理者権限を奪われると、システムの設定を不適切に変更されたり、サーバー内部にバックドア(密かに侵入可能な経路)を仕掛けられたりするリスクも生じます。攻撃者にシステム全体の制御を握られてしまう状態となり、大変危険です。

 

マルウェアに感染させられる

SQLインジェクションを足がかりに、攻撃者がマルウェア(不正なソフトウェア)の拡散を図るケースもあります。たとえば、マルウェアをダウンロードさせるスクリプトをWebページに埋め込まれると、閲覧したユーザーの端末がマルウェアに感染しかねません。

また、攻撃者がシステムの乗っ取りに成功した場合には、企業のサーバーを起点としてマルウェアが社内ネットワーク全体に拡散される恐れもあります。こうした攻撃はWebシステムの運営企業だけでなく、一般の訪問者にも被害を広げるため、非常に深刻です。

 

SQLインジェクション攻撃が企業にもたらす被害

SQLインジェクションは、単なるシステム障害にとどまらず、企業経営そのものに大きな被害を及ぼすリスクがあります。ここからは、SQLインジェクション攻撃が企業にもたらす被害例を見ていきましょう。

  • 信頼の失墜
  • 損害賠償や金銭的損失
  • 不正行為への関与

 

信頼の失墜

SQLインジェクション攻撃によって情報漏えいやWebサイトの改ざんが発生すると、企業の社会的信用は大きく損なわれます。サイバー攻撃を防げなかった事実が明るみに出れば、顧客からは「信頼できないサービス」という烙印を押され、顧客離れは避けられません。

一度失った信頼は、簡単には取り戻せません。ブランドイメージに傷がつくと、既存顧客の離反に加えて、新規顧客の獲得も難しくなる恐れがあります。被害が報道やSNSを通して広まれば、さらなる評判の低下にもつながるでしょう。

 

損害賠償や金銭的損失

SQLインジェクション攻撃による被害は、直接的・間接的な金銭的損失を企業にもたらします。たとえば、顧客の個人情報が流出した場合、企業に対して損害賠償を求める訴訟が起こされるケースもあります。

また、関係各所への報告・説明対応や再発防止策の検討など、事態の収束までに多大なコストを費やすことになるでしょう。システムの停止による機会損失や、流出した機密情報を悪用されることによる競争力の低下など、目に見えにくい経済的打撃も無視できません。

 

不正行為への関与

SQLインジェクション攻撃によって企業のシステムが乗っ取られると、攻撃者に「踏み台」として悪用されるケースもあります。そうなれば、システムが別のサイバー攻撃に悪用され、結果として意図せず不正行為に関与してしまうでしょう。

たとえば、企業のメールサーバーから大量のスパムメールやフィッシング詐欺メールが送信されてしまうことも考えられます。こうした事態となれば、加害者ではないにもかかわらず、企業が不正行為に関与しているように見なされかねません。

 

SQLインジェクションの技術的な対策方法

SQLインジェクションに対する基本的な防御手段としては、主に2つの技術的な対策が挙げられます。いずれも、ユーザーからの入力を安全に処理し、不正な命令の実行を防ぐための仕組みです。ここからは、それぞれの対策方法について見ていきましょう。

  • プレースホルダを利用する
  • エスケープ処理を行う

プレースホルダを利用する

Webサイトでは、ユーザーが入力・送信した内容を使って、SQL文を構築する場面があります。このとき「プレースホルダ」を使えば、不正な命令の埋め込みを防ぐことが可能です。

プレースホルダとは、SQL文に埋め込むデータの位置を仮の記号(「?」など)で指定し、後から安全にデータを組み込む仕組みです。たとえば、商品検索機能でユーザーがキーワードを入力した場合、プレースホルダを使うと次のようなSQL文になります。

SELECT * FROM products WHERE name LIKE ‘%?%’;

実際には、プレースホルダ「?」の部分に、ユーザーが入力したキーワードが後から安全にセットされます。このとき、SQLにおける特殊な記号は命令として解釈されず、単なる「文字列」として扱われます。そのため、悪意のある入力によってSQL文が壊されたり、意図しない命令が実行されたりするリスクを抑えられます。

プレースホルダは、データベース処理に使われるライブラリの多くでサポートされています。SQLインジェクションを防ぐ第一歩として、プレースホルダを使える仕組みの導入を検討しましょう。

 

エスケープ処理を行う

プレースホルダはSQLインジェクション対策として有効ですが、すべての状況で使えるとは限りません。たとえば、文字列の連結によってSQL文を構築しなければならない場合などは、代替手段として「エスケープ処理」を検討する必要があります。

エスケープ処理とは、入力値に含まれる特殊な記号を、SQL文の構文として解釈されないように無害化する処理のことです。たとえば、シングルクォート(’)やセミコロン(;)といった記号は、SQL文では命令の区切りや文字列の終端として扱われます。これらを単なる「文字列」として扱われるよう、適切な形式に変換するのがエスケープ処理です。

プレースホルダの内部でも、入力値を正しく扱うためにエスケープ処理が自動で行われています。エスケープ処理を手軽に実装できるライブラリもあります。プレースホルダを使えない場面では、開発者自身が明示的にエスケープ処理を実装することも検討しましょう。

 

SQLインジェクションを含む脅威への総合的な予防策

SQLインジェクションをはじめとするサイバー攻撃からシステム全体を守るためには、開発段階だけでなく、運用やインフラの面からも予防策を講じることが大切です。ここでは、SQLインジェクションを含む脅威への総合的な予防策を3つ紹介します。

  • 動作環境をすべて最新状態に保つ
  • 脆弱性診断ツールで定期的にチェックする
  • WAFなどのセキュリティツールを導入する

 

動作環境をすべて最新状態に保つ

Webサイトや業務システムを安全に運用するためには、動作環境を常に最新の状態に保つことが大切です。

Webシステムは、OSやWebサーバー、データベース管理システムなど、複数の要素で構成されています。こうした要素は、新たな脆弱性が見つかった際にアップデートされることが一般的です。バージョンが古いままだと最新の脆弱性に対応できません。

安全性を保つためには、これらのバージョンを定期的に確認し、必要に応じて速やかにアップデートしましょう。また、Webサイトを構築するために「WordPress」などのCMS(コンテンツ管理システム)を使っている場合は、そのアップデートも不可欠です。

WordPressのセキュリティについて、詳しくは関連記事「WordPressのセキュリティ|脆弱性を狙った攻撃事例や対策」もご覧ください。

 

脆弱性診断ツールで定期的にチェックする

サイバー攻撃は日々巧妙化し、それに伴い新たな脆弱性も次々と発見されています。開発段階であらゆる脆弱性を完全に排除するのは現実的ではないため、運用中も継続的な確認が欠かせません。そこで、脆弱性診断ツールを活用するのが効果的です。

脆弱性診断ツールは、Webシステムを自動的に検査し、SQLインジェクションをはじめとする脆弱性を洗い出してくれます。診断ツールで検出された脆弱性を速やかに修正することで、攻撃を受ける前にリスクを排除することが可能です。

 

WAFなどのセキュリティツールを導入する

サイバー攻撃の多くは、インターネットを介して行われます。ネットワーク通信の段階でそれらを検知・遮断するためには、専用のセキュリティツールを導入することが効果的です。なかでも「WAF(Web Application Firewall)」は、Webアプリに対する代表的な防御手段として注目されています。

WAFとは、Webアプリへの通信内容を常時監視し、攻撃を検出・防御するための専用セキュリティツールです。たとえば、ユーザーの入力内容に不正なSQLの命令が含まれている場合、WAFがその異常を見つけ出し、Webサーバーへ届く前に通信を遮断します。

WAFにはソフトウェア型やクラウド型など多くの種類がありますが、最新の脅威に対応しやすい点ではクラウド型がおすすめです。セキュリティ対策の「最後の砦」として、導入を検討するとよいでしょう。

 

まとめ

SQLインジェクションは、企業のWebシステムに深刻な被害をもたらすサイバー攻撃です。対策が不十分だと情報漏えいやデータの改ざん・削除といった被害を引き起こし、信頼の失墜や金銭的損失につながります。

SQLインジェクション攻撃からWebシステムを守るためには、プレースホルダやエスケープ処理による技術的な対策が不可欠です。また、動作環境の定期的なアップデートや脆弱性診断ツールによる定期的なチェック、WAFの導入といった総合的な対策も欠かせません。

なかでも、クラウド型WAF「Cloudbric WAF+」は、最新の脅威に対応しながらWebシステムを保護できるセキュリティプラットフォームです。SQLインジェクションを含む幅広い攻撃への備えとして、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

▼企業向けWebセキュリティ対策なら、クラウド型WAFサービス「Cloudbirc WAF+」

▼Cloudbricの製品・サービスに関するお問い合わせはこちら

 

image_CloudFront

Amazon CloudFrontとは? 料金やメリットを解説

「Amazon CloudFront」は、コンテンツ配信において近年注目されているAWSのサービスです。この記事では、Amazon CloudFrontのサービスの概要をはじめ、Amazon S3やAWS ELBとの違いについて解説します。また、導入することで得られるメリットや、基本的な料金体系も併せて紹介しますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。

 

▼AWS関連記事
AWS WAFとは? 特徴や料金、メリット・デメリットを解説
AWS WAFマネージドルールの公式版からおすすめまで、5つの製品を紹介

 

Amazon CloudFrontとは?コンテンツを安全に配信できるネットワークサービス

Amazon CloudFront(以下、CloudFront)は、静的あるいは動的コンテンツファイルを直接サーバーから配信するのではなく、仲介してユーザーに配信するサービスです。コンテンツファイルには、動画やアプリケーションなども含まれます。

CloudFrontは、安全にコンテンツを配信できるようになっています。たとえば、高度なSSL機能が自動的に有効となっています。コンテンツに対するアクセス制限を設けたり、AWS の各種機能と連携したりすることも可能です。

また、コンテンツファイルを世界中にあるエッジサーバーにキャッシュさせておくことで、オリジンサーバー(コンテンツの配信元となるサーバー)の負担を減らせるのも大きなメリットです。

 

・CloudFrontとS3の違い

AWSのCDN(コンテンツデリバリネットワーク)サービスであるCloudFrontと違い、「Amazon S3(以下、S3)」は同じAWSでも、オブジェクトストレージサービスのことを指します。そのため、似ているようで目的が異なるサービスと認識しておく必要があります。

通常、S3だけではオリジンサーバーのみでしかオブジェクトを配信できません。しかし、CloudFrontを併用することで、エッジサーバーを利用できるようになります。CloudFrontとS3とを併用して、Webサーバーとして使用する例はよく見られます。

 

・CloudFrontとELBの違い

AWSで提供されているサービスでいえば、「AWS ELB」とどのように異なるのかも気になるところです。両者は、そもそも目的や機能が異なります。

まずCloudFrontの場合は、先に述べたように、CDN(コンテンツデリバリネットワーク)サービスです。静的あるいは動的なコンテンツを、高速かつセキュアにエンドユーザーへ提供することが主な目的となっています。

一方のAWS ELBは、いわゆるロードバランサーサービスです。複数のAmazon EC2インスタンスやコンテナにトラフィックを分散し、可用性や耐久性を向上させるのが主な目的となっている点で、大きく異なります。

 

CloudFrontを構成する主な機能

 

・オリジンサーバー

オリジンサーバーとは、Webアプリケーションやデータベースサーバーなど、コンテンツの本来のソースを格納するサーバーのことです。CloudFrontのオリジンサーバーには、Amazon EC2・S3・オンプレミスサーバーを指定できます。現状使用しているオンプレミスサーバーを指定することも可能です。

 

・ディストリビューション

ディストリビューションとは、ドメインにあてられるCloudFrontの設定のことです。CloudFrontではインスタンスを起動する際、使用するオペレーティングシステムとそのバージョンを指定することが必要です。その際にディストリビューションを作成します。

 

・エッジロケーション

エッジロケーションとは、世界中において物理的に配置されたデータセンターを指します。Amazon CloudFront CDN(コンテンツデリバリネットワーク)の一構成要素となっています。

近くにサーバーがあるため、コンテンツを世界中のエンドユーザーへ迅速に提供できるようになるのがメリットです。また、わざわざ元のオリジンサーバーにアクセスする必要がなくなるため、オリジンサーバーに負荷がかからない点も魅力的です。

 

・Behavior(ビヘイビア)

Behavior(ビヘイビア)とは、特定のパスパターンや条件に基づいて、振り先(オリジン)を変えられる機能です。CloudFrontでは「images/.jpg」や「api/」など、ファイルパターンを限定したものも設定できます。

 

CloudFrontのメリット

CloudFrontを使うことで、さまざまなメリットが得られます。ここでは、代表的な3つのメリットについて解説します。

 

・海外からのアクセスも低遅延で配信できる

先に述べたようにCloudFrontは、世界中にエッジサーバーがあるのが特長です。そのため、海外からのアクセスにも低レイテンシー(遅延)で配信できます。海外ユーザーにも高いパフォーマンスでストレスなく快適にコンテンツサービスを利用してもらえるのは、大きなメリットです。

 

・コストを削減できる

AWSのサービスは従量課金制となっています。自社にとって真に必要なサービスにだけ料金を支払えばよく、余分な機能にかかる費用を抑えられます。効率よくコスト削減をめざしたい場合にもおすすめです。

 

・セキュリティ性能を高められる

SSL/TLS暗号化が自動で有効化される点も、CloudFrontの注目すべきポイントです。AWS WAF(AWSのWebアプリケーションファイアウォール)との連携も可能なため、セキュリティ性能をより強化できます。

 

CloudFrontの料金

CloudFrontの料金は従量課金制なため、利用する量や地域によって料金が異なります。たとえば、課金対象として挙げられているのは次のような内容です。

  • 「オリジンへのリージョンレベルのデータ転送(アウト)」における日本価格は、1GBあたり「0.060 USD」となっています。
  • 「HTTPリクエスト」における日本価格は1万件あたり「0.0090 USD」、「HTTPSリクエスト」では1万件あたり「0.0120 USD」です。
  • 「インターネットへのデータ転送(アウト)」では、10TBまでなら1カ月単位1GBあたり「0.114 USD」、次の40TBまでなら「0.089 USD」といったように段階が分かれていき、5 PB 超で「0.060 USD」となっています。扱うデータ量が多ければ、1GBあたりの料金は安価になるためお得です。

なお、導入時の初期費用や維持費などはかかりません。

参考:AWS「Amazon CloudFront の料金

 

まとめ

Amazon CloudFrontは、コンテンツ配信を行う際に仲介してユーザーに配信するCDN(コンテンツデリバリネットワーク)サービスです。導入すると、さまざまなメリットを受けられます。たとえば、海外からのアクセスでも低遅延を実現できるほか、低コスト化やセキュリティ強化を図ることも可能です。また、必要なデータ量だけ使える従量課金制となっているのも注目すべきポイントです。

 

その他、AWS関連記事「AWS WAFとは? 特徴や料金、メリット・デメリットを解説」や「AWS WAFマネージドルールの公式版からおすすめまで、5つの製品を紹介」もおすすめです。

 

▼AWS WAFに特化した運用サービス「Cloudbirc WMS for AWS WAF」はこちら

▼製品・サービスに関するお問い合わせはこちら

image_EC2

Amazon EC2とは? わかりやすく機能や料金、作成手順を解説

AWS(Amazon Web Services)は世界三大クラウドサービスの一角を担うとともに、クラウド市場においてトップシェアを誇るサービスです。そんなAWSを代表するサービスとして知られるのが、Amazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)です。近年、システム環境のクラウドマイグレーションを推進する企業が増加傾向にあり、Amazon EC2をITインフラの運用基盤に選択する企業が少なくありません。そこで本記事では、Amazon EC2の概要やメリットについて解説します。

 

Amazon EC2とは?AWSが提供する仮想サーバー

Amazon EC2とは、AWS上に仮想化されたサーバーを構築するサービスを指します。Amazon EC2は、AWSに搭載されるIaaS型のサービスのひとつで、ハードウェアを導入することなくクラウド上にサーバーを構築できる点が最大の特徴です。物理的なサーバーやネットワーク機器が不要なため、ITインフラの構築における初期費用と、保守・運用の管理コストを大幅に削減できます。

 

Amazon EC2の主な機能

・インスタンス
Amazon EC2で作成された仮想サーバー

・インスタンスタイプ
CPUやメモリなどの組み合わせをタイプ別に選択する機能

・インスタンスストア
一時的なストレージとして使用する揮発性のブロックストレージ

・Amazon マシンイメージ(AMI)
EC2インスタンスの構築に必要な起動テンプレート

・セキュリティグループ
EC2インスタンスに設定できる仮想ファイアウォール機能

・キーペア
「公開鍵」と「秘密鍵」を組み合わせて情報セキュリティを高める機能

・タグ
独自のメタデータを割り当てて検索性を高める機能

・Virtual Private Cloud(VPC)
パブリック環境から分離された領域に、仮想化されたプライベートネットワークを構築する機能

インスタンスとは、オブジェクト指向プログラミングのクラス定義に基づいて実体化されたオブジェクトを指します。簡単にいえば、設計図(クラス)を具現化した実体を指し、Amazon EC2では実際に作成された仮想サーバーを意味する概念です。そしてAmazon EC2では、複数のインスタンスタイプが用意されており、自社の要件に適したタイプを選択します。

また、クラウドコンピューティングはパブリック環境でITリソースを共有するという性質から、セキュリティの脆弱性を懸念する声が少なくありません。Amazon EC2はその点、セキュリティグループ機能によって仮想化されたファイアウォールを設置し、トラフィックやログインを制御するとともに、キーペア機能やVPCによって強固なセキュリティ性を確保します。

 

Amazon EC2 を活用するメリット

 

・サーバー構築にかかる時間を削減できる

サーバーをオンプレミス環境に構築する場合、要件定義・基本設計・詳細設計・構築・実装・テスト・運用・保守という膨大なフローが必要です。

Amazon EC2は、AWS上で「インスタンスを起動」をクリックし、AMIやインスタンスタイプを選択することで、簡単にサーバーを構築できます。また、物理的なITインフラの運用・保守にリソースを割く必要がない点も大きなメリットです。

 

・状況に合わせてスペックを選択できる

Amazon EC2のスペックは、基本的にインスタンスタイプで決定されます。選択するインスタンスタイプによってCPUやメモリの組み合わせが異なり、要件に応じて自由にスケールアップ、もしくはスケールダウンが可能です。サーバーの負担が増加する繁忙期や、リソースの利用量が異なる時期に合わせてスペックを変更できるため、コスト面の最適化を図りながらリソースを無駄なく活用できます。

 

・仮想サーバーの冗長化を簡単に行える

ITインフラの可用性を確保するためには、サーバーの冗長化が必要です。オンプレミス環境でサーバーの冗長化を実行する場合、ハードウェアの導入にコストと手間を要するのはもちろん、管理スペースの増設や運用・保守コストの増大を招きます。

Amazon EC2は、冗長化に必要なネットワークをAWS上に構築できるため、オンプレミス環境と比較すると、短期間で冗長化を図れる点が大きなメリットです。

 

・インスタンスにかかる負荷状況に合わせて自動的に調節できる

オンプレミス環境でITインフラを運用する場合、トラフィックを予測してサーバーのスペックを設計しなくてはなりません。その場合、需要を見誤ってトラフィックの負荷にサーバーが耐えられなくなったり、反対に過剰スペックによってコストが無駄になったりする可能性があります。

AWSでは、Amazon EC2 Auto Scalingと呼ばれるサービスが用意されており、仮想サーバーの負荷状況に応じてEC2インスタンス数を自動的に増減できるため、トラフィックに見合ったスペックを維持できます。

 

Amazon EC2の料金体系

 

・オンデマンドインスタンス

オンデマンドインスタンスは、稼働時間に応じて料金が発生する基本的なプランです。いわゆる従量課金制の料金体系であり、EC2インスタンスを稼働していない時間は、原則としてコストが発生しません。長期間の契約や初期費用が必要ないため、開発段階にあるアプリケーションの運用や、短期間の利用に適している料金体系です。

 

・Savings Plans

Savings Plansは、1年または3年の期間で特定の使用量を契約するプランです。長期契約を結ぶ代わりに、オンデマンドインスタンスよりも割安で運用できます。サーバーレスのプログラム実行環境を提供するAWS Lambdaや、コンテナをサーバーレスで実行できるAWS Fargateなどとの併用も可能で、使用量が一定以下かつ利用期間が確定している場合に適した料金体系です。

 

・Amazon EC2 スポットインスタンス

AWS上の使われていない余剰のリソースを利用して、EC2インスタンスを利用するプランです。Savings Plansと同じく、オンデマンドインスタンスと比較して割安で運用できる料金体系となっています。ただし、割引料金でお得に利用できる反面、状況によってはインスタンスを起動できなかったり、途中で中断されたりする可能性がある点に注意が必要です。

 

Amazon EC2のインスタンス作成手順

  1. セキュリティグループを作成する
  2. Amazon EC2インスタンスを作成する
  3. インスタンスにSSH接続を行う

まずは、EC2インスタンスに設定できる仮想ファイアウォール機能のセキュリティグループを作成します。次にAmazon EC2を起動して、管理画面の「インスタンスを起動」をクリックし、「AMIの選択」→「インスタンスタイプの選択」→「キーペアの作成」に移行します。その後、「ネットワーク」と「ストレージ」の設定を実行して、EC2インスタンスの作成完了です。EC2インスタンスの作成完了後は、公開鍵・秘密鍵を発行してSSH接続をします。

 

まとめ

Amazon EC2は、AWS上に仮想サーバーを構築するサービスです。ハードウェアを導入することなくクラウド環境にサーバーを実装できるため、ITインフラの構築・運用における初期費用と管理コストを大幅に削減できます。

ただし、近年はアプリケーション層の脆弱性を突くサイバー攻撃が巧妙化しており、パブリック環境でITリソースを運用する際は、WAFの導入が推奨されます。AWSには、SQLインジェクションやDDoS攻撃からアプリケーション層を保護するAWS WAFというサービスがあるものの、Amazon EC2と連携するためには専門的な知識と技術が必要です。

Amazon EC2とAWS WAFの連携を検討中の企業様は、AWS WAFの導入から運用に至る一連のサイクルを専門家がサポートする、「Cloudbric WMS for AWS」をぜひご利用ください。

 

▼Cloudbirc WMS for AWSについて詳しくはこちら

▼製品・サービスに関するお問い合わせはこちら

image_isecurity_trend_2024

情報セキュリティの最新トレンドは? 2024年の予測と行うべき対策

近年はサイバー攻撃の手段が巧妙化し、生成AIやディープフェイクを悪用したなりすましによる被害が報告されています。また、間近に迫るオリンピックや選挙などを前に、サイバー攻撃の脅威は増す一方です。本記事では、そうした攻撃から自社の情報を守るために、企業が講じるべき対策と、2024年の情報セキュリティのトレンドを解説します。

 

情報セキュリティ・サイバー攻撃の最新トレンドは?

サーバー攻撃の手口は巧妙化しており、攻撃者はあの手この手でさまざまな攻撃をしかけています。企業側も、サイバー攻撃の最新トレンドを把握して対策を講じることが必要です。そこで、ここからは近年新たに登場してきたサイバー攻撃の手口を紹介します。

 

・暗号化せず情報を窃取する

これまでは、不正に侵入した端末内やシステムのデータを勝手に暗号化して使用不可能な状態にし、身代金を要求するランサムウェアという手口が知られていました。しかし、近年新たに被害が確認されているのが、暗号化せずにデータを窃取する「ノーウェアランサム」という手口です。端末・システムの内部侵入後にデータを盗み、それを流出させない対価として身代金を要求する点ではこれまでと同様ですが、データの暗号化はしません。そのため、通常のランサムウェアよりも手間がかからず、警察庁では今後この手の攻撃が増える可能性があるとして警戒を呼びかけています。
また、暗号化されないため業務が中断されることもなく、被害の発生に気づきにくいのも特徴です。暗号化されてしまえば企業側は否応なしに被害の公表を余儀なくされます。ノーウェアランサムは被害に遭ったことがバレたくないという企業側の心理をついているといえるでしょう。
対策としては、アンチウイルスソフトやEDRといった通常のランサムウェア対策に加え、フィルタリングやアクセス制限、脆弱性の管理などによってセキュリティ対策を全社的に強化することが重要です。

参考:警視庁「令和5年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について

 

・クラウドを狙う

業務効率化を目的にクラウドアプリを利用する企業や組織が増えていますが、インターネットを経由したサービスであるためにセキュリティ面でのリスクも伴います。クラウド環境におけるアクセス権限の設定ミスやセキュリティの脆弱性によって、本来は公開されるべきでない情報が流出してしまう事例は珍しくありません。
近年ではクラウドの情報管理の甘さを狙って不正アクセスし、暗号資産のマイニングに悪用する「クリプトジャッキング」という手口も広がっています。端末の電源やクラウドの空き容量を第三者が勝手に利用して行われるため、業務での使用中に大量のリソースが消費され、端末の停止などを引き起こす恐れがあります。

 

・AIを悪用する

さまざまな分野で活用が進んでいるAIですが、残念なことにマルウェアの開発を加速する目的でも悪用されています。たとえば、フィッシング詐欺のメール文面をChatGPTなどの生成AIに代筆させることで、より説得力のあるメールが短時間で書けるようになるほか、動画に映る人物の顔を入れ替えるディープフェイク技術や音声合成技術を悪用して他人になりすまし、金銭を脅し取る犯罪などが実際に報告されています。こうした手口が大々的に広まると、企業や政府の社会的な信頼が損なわれる恐れもあり、近年の社会問題となっています。
AIを活用すればネットワークやシステムの脆弱性を検知することも可能です。これまでは企業側がセキュリティ対策に活用してきた技術ですが、これを悪用すればより高度な方法でのサイバー攻撃が可能になります。こうした脅威を完全に防ぐことは困難であるものの、AIを使った攻撃に対してはAIを活用し、機械学習によって必要な対策をその都度講じていくことが求められます。

 

・選挙やオリンピックに関連して攻撃する

サイバー攻撃は選挙やオリンピックなど社会的なビッグイベントを狙って増える傾向にあります。実際に東京オリンピック2020では、大会期間中、運営に関わるシステムやネットワークに対して4億5,000万回ものサイバー攻撃がありました。これはロンドン大会(2012年)の2倍以上の数字で、2024年のパリ五輪でも多くの攻撃が予想されています。具体的な攻撃の一例として、マルウェアが仕込まれた「サイバー攻撃の被害報告について」という名前のファイルを添付したメールが関係者に送られていたことや、運営委員会に大量のデータを送りつけるDDoS攻撃などが報告されています。
また、2024年には台湾総統選やアメリカ大統領選が控えており、AIやディープフェイクを使ったなりすまし、フェイクニュースの増加が想定され、混乱や分断を避けるための対策が必要です。

 

2024年のセキュリティ対策予測と行うべき対策

進化するサイバー攻撃による被害を防ぐために、企業や組織はどのような対策を行えばよいのでしょうか。

 

・AIを活用したサイバー攻撃対策が求められる

前述の通り、攻撃者はChatGPTのような生成AIをサイバー攻撃に利用していることがわかっています。ウイルスを仕込んだメールの自動送信なども普及しており、今後もAIを活用したサイバー攻撃が増えることが予想されます。影響を軽減するためには、インシデントレスポンスと復旧計画の強化が重要です。また、CSPMやCSPなどのツールを活用してクラウドの管理および監視を継続的に行う、機密情報を暗号化するなどの対策も求められます。

 

・サイバー保険が注目される

サイバー保険とは、サイバー攻撃によって生じる経済的な損失から、企業や個人を保護するための保険のことです。顧客情報の漏えいなどによって第三者に被害が及んだ場合の損害賠償責任や事故対応費用、訴訟費用、自社の損失利益などの補償が含まれています。
マーケッツアンドマーケッツ社の調査では、世界におけるサイバー保険の市場規模は2023年の103億ドルから2028年には176億ドルに成長すると予測しています。国内でも注目され始めており、大手保険会社を中心にサイバー保険の取り扱いが進んでいる状況です。

参考:マーケッツアンドマーケッツ社
https://www.marketsandmarkets.com/Market-Reports/cyber-insurance-market-47709373.html

 

・ゼロトラストセキュリティの考え方が普及する

ゼロトラストとは、文字通り「何も信頼しない」という考え方を前提としたセキュリティ対策のことです。ネットワーク内のすべてのデバイスやユーザーを信頼せずにセキュリティ対策を講じます。
従来は危険な外部と安全な内部のネットワーク間に境界を設け、境界の外側からくる脅威をブロックするセキュリティが主流でした。それが近年では、社内のユーザーであっても無条件に信用せず、その都度アクセスを確認し、認証を行う方法に変化しています。ゼロトラストを前提とすることで、不正アクセスや情報の持ち出しのリスクも最小限に抑えることが可能です。

 

まとめ

AIを活用したサイバー攻撃が増える中、企業側としてもAIを活用してセキュリティを強化する必要があります。近年のサイバー攻撃は手口が高度化しており、被害の発覚が遅れがちです。ゼロトラストの概念に基づき、社内外におけるすべてのアクセスをその都度、管理・監視する対策が必要です。

 

▼WAFをはじめとする多彩な機能がひとつに。企業向けWebセキュリティ対策なら「Cloudbirc WAF+」

▼製品・サービスに関するお問い合わせはこちら

image_cyber_atack_2023

2023年のサイバー攻撃における代表的な事例や被害額まとめ

年々手口が巧妙化し、脅威が増すばかりのサイバー攻撃。企業側でもさまざまな情報セキュリティ対策を講じていますが、その被害は拡大傾向にあります。自社の機密情報や顧客情報の漏えい、業務システムの停止など、被害状況は深刻です。本記事では、2023年に発生したサイバー攻撃の事例や発生原因、サイバー攻撃の種類、対処法などを解説しています。自社で必要な対策を練る際の参考にしてみてください。

関連記事:2024年度版のサイバー攻撃の被害事例まとめ

 

2023年に国内で起きたサイバー攻撃の代表的な事例

ここでは、2023年に国内で発生したサイバー攻撃の代表的な事例を紹介します。

 

・クラウド環境の誤設定で、約215万件の顧客情報が漏えい

2023年5月、大手自動車メーカーのIT・通信分野を担う事業会社において、クラウド環境の誤設定により、車載IDや車台番号など約215万件の顧客情報が公開状態となっていたことが判明しました。社内におけるデータ取り扱いのルール説明が不十分だったことが主な原因とされています。同社では事件の判明後に外部からのアクセスを遮断する措置を講じており、流出した可能性のある顧客情報が第三者によって二次利用されるなどの被害は確認されていないとのことです。また、これを受けて同社ではクラウド設定を監査するシステムを導入するとともに、従業員への教育を徹底するなどしてセキュリティ機能を強化するとしています。

 

・リスト型攻撃で約25万件のWeb履歴書が流出

総合転職サイトを運営する、ある人材紹介会社では、2023年3月、外部からの不正ログインによって約25万人のWeb履歴書情報が漏えいしました。社内調査によると、外部から不正に取得したIDやパスワードを使用してさまざまなサイトにログインを試みるリスト型攻撃が原因であるとわかっています。これを受け、同社では全ユーザーのパスワードをリセットし、不正ログインを行っていた送信元のIPアドレス群からの通信を遮断するなどの被害拡大防止策を実施しています。また、今後はIDやパスワード認証以外の方法でのシステムセキュリティ強化を目指すとのことです。

 

・外部委託業者への不正アクセスがきっかけで、約69万件の顧客情報が漏えい

ある大手保険会社は2023年1月、自社が保有する顧客情報の一部が流出した可能性があることを発表しました。流出した恐れのあるデータは同社の車両保険に加盟中の顧客と、過去に加入したことのある顧客のもので、性別や生年月日、氏名など約69万件とされています。外部委託業者が第三者からの不正アクセスを受けたことが原因で、顧客情報が海外のサイトに掲載されていたことから判明しました。再発防止策として、同社では委託先における個人情報の取り扱いに関する要件の厳格化などを進めています。

 

・サーバーへの不正アクセスによって約104万件の顧客情報が漏えい

カジュアル衣料品を中心にSPAブランドを展開する大手アパレル企業では2023年1月、社内の業務システムのサーバーが外部からの不正アクセスを受けました。不正アクセスの確認直後にネットワークの遮断や業務システムの停止などの被害拡大防止策を講じましたが、氏名・住所・生年月日・電話番号などを含む約104万件の顧客情報が流出した可能性があるとのことです。その後、さらに約22万件の顧客情報が流出した可能性も判明しました。物流システムを停止したことにより、同社が運営するECサイトも一時休止を余儀なくされました。これを受け、同社では各種アカウントのリセットや管理ポリシーの見直し、社内ネットワーク通信のセキュリティ強化、端末のリアルタイム監視体制の構築といった対策を実施しています。

 

海外で発生した有名なサイバー攻撃の事例

海外では民間企業への攻撃にとどまらず、社会インフラを脅かすような深刻なサイバーテロも発生しています。ここでは、近年に海外で起きた有名なサイバー攻撃の事例を紹介します。

 

・ランサムウェア「WannaCry」により、約430万円の被害

イギリスでは地域医療連携システムを提供するための公的機関のコンピュータが、ランサムウェア「WannaCry」に攻撃された事例があります。ウイルスに感染したコンピュータからはシステムの利用者情報が盗まれたほか、アクセス妨害や身代金の要求などの被害が発生。コンピュータを立ち上げることで感染拡大が懸念されるために、多くの医療機関の業務に支障が出たとのことです。また、一部の医療機関ではこの攻撃の影響でカルテ・処方箋・予約などの管理システムが停止しました。BBCの分析によれば、データ復旧の身代金として日本円で約430万円が支払われたとされています。

 

・某SNSの脆弱性が攻撃され、540万人の名簿データが漏えい

2022年11月には、アメリカのIT企業が運営する有名SNSにて、システムの脆弱性を狙ったサイバー攻撃で漏えいしていた情報が、誰でもアクセス可能な掲示板に公開されるという事件が起きました。その情報は約540万人分の名簿データで、アカウントIDやユーザー名のほか、二段階認証に必要な電話番号やメールアドレスなどの情報も含まれます。
非公開の電話番号やメールアドレスが流出したことで、それらを使って匿名アカウントの個人が特定できる状態となっていました。

 

・サプライチェーン攻撃により、アメリカ政府機関の機密情報が流出

2020年にはアメリカの政府機関にて大規模なサイバー攻撃が発生しています。発端となったのは、ネットワーク監視ツールを提供している大手IT企業がハッキングされたことです。攻撃者は同社製品の自動更新時にマルウェアを仕込み、それによって政府機関を含む100弱の組織のサーバーが不正アクセスの被害を受けました。サーバー攻撃の被害が確認された組織の中には国務省、財務省、米航空宇宙局なども含まれています。この事件の当時には新型コロナウイルスの感染が拡大しており、リモートワークのため社内ネットワークにログイン可能な端末の登録プロセスが簡略化されていたことが事件発生要因のひとつとして挙げられています。

 

日本でよく起きる12種類のサイバー攻撃

ここからは、日本国内で頻発するサイバー攻撃の中から代表的な12種類を挙げて解説していきます。複雑化しているサイバー攻撃に対処するために、それぞれの特徴を把握しておきましょう。

1.マルウェア
ウイルスやワーム、トロイの木馬など悪意のあるプログラムやソフトウェアの総称。感染すると個人情報の流出や端末に保存されているデータの改竄、端末の強制ロック、外部との勝手な通信などの被害に遭う可能性がある

2.ランサムウェア
マルウェアの一種。感染するとシステムへのアクセスが制限され、制限解除のために身代金を要求される

3.標的型攻撃
特定の個人や組織を狙った攻撃。ターゲット宛にウイルスが添付されたメールを送付する手口が知られている

4.Emotet
メールの添付ファイルを感染経路とするマルウェアの一種

5.不正アクセス
アクセス権限を持たない第三者が個人情報の取得などを目的に不正にサーバーやシステムへ侵入する行為

6.脆弱性を狙った攻撃
プログラムの不具合や設計上のミスなどセキュリティの脆弱性を悪用したサイバー攻撃

7.サプライチェーン攻撃
業務上のつながりを悪用し、セキュリティ対策に弱点がある関連会社や取引先を経由して不正アクセスを試みるサイバー攻撃

8.SQLインジェクション
Webアプリケーションの不備を悪用してデータベースを不正に操作する攻撃

9.パスワードリスト攻撃
あらかじめ何らかの方法で入手したIDとパスワードを悪用し、第三者が本人になりすましてサービスやシステムに不正アクセスを試みる攻撃

10.ゼロデイ攻撃
セキュリティの脆弱性が発見されてから、それへの対策が講じられるまでの間を狙って行われるサイバー攻撃

11.DDOS攻撃
サーバーやネットワークに複数端末から大量の通信を発生させることで処理不能に陥らせ、サービスを停止させる攻撃

12.ブルートフォース攻撃
IDやパスワードの考えられるパターンを総当たりで入力し、認証突破を試みる攻撃

 

サイバー攻撃の平均被害額は?

セキュリティ対策製品を提供するノートンライフロック社が2022年に発表したレポートによると、2021年の1年間におけるサイバー攻撃の被害額は320億円にものぼったことがわかっています。また、トレンドマイクロ社が2023年に実施した調査によれば、過去3年間でのサイバー攻撃の被害を経験した法人の累計被害額は平均1億2,528万円、ランサムウェアの被害を経験した法人の累計被害額は平均1億7,689万円にも及ぶという結果となりました。ランサムウェアの被害はサプライチェーンの関連組織にも広がることから、被害額が大きくなりがちです。そのため、自社だけでなく関連企業や取引先企業全体でのセキュリティ対策の強化が求められます。

出典:株式会社ノートンライフロック「サイバー犯罪調査レポート2022

出典:トレンドマイクロ株式会社「サイバー攻撃による法人組織の被害状況調査

 

まとめ

リモートワークの推進やクラウドの利用機会の増加により、企業はこれまで以上にサイバー攻撃の危険にさらされています。また、サイバー攻撃の手口は年々高度化、巧妙化しており、自社の情報資産を守るためには、従業員教育の徹底やWAFの導入といったセキュリティ対策の強化が必須です。本記事を参考に、自社に必要な対策を検討しましょう。

 

関連記事:2024年度版のサイバー攻撃の被害事例まとめ

 

▼WAFをはじめとする多彩な機能がひとつに。企業向けWebセキュリティ対策なら「Cloudbirc WAF+」

▼Cloudbricの製品・サービスに関するお問い合わせはこちら

情報セキュリティの資格とは?

情報セキュリティの資格とは? 取得するメリットとおすすめ資格の一覧

IT技術の発達とともに、サイバーテロや情報漏えいに対する情報セキュリティが重要視されています。専門的な知識も必要になるため、情報セキュリティに関する資格の取得することによって、サイバーセキュリティ等に対して適切な判断を下せるようになります。

情報セキュリティに関しておすすめな資格は7種類あり、取得するのであれば企業の方針や個々の立場、スキル、経験に合わせることが大切です。本記事では、資格の種類や概要、難易度について解説します。

 

情報セキュリティの資格とは?

近年のインターネットやIT技術の目覚ましい進化に伴い、情報漏えいやサイバーテロなどの悪意ある攻撃が急増しています。このような状況から、情報セキュリティの重要性がますます高まりました。

情報セキュリティの資格は、インターネット上に保管されているデータの適切な運営、保護に関する知識、対策、技術力などを証明するものです。データ漏えいやサイバー攻撃からの損失を最小限に抑えながら、「情報セキュリティに詳しい人材がいる」という事実が、個人のキャリアや組織の信頼性を向上させる効果も期待できます。

 

情報セキュリティの資格を取得するメリット

情報セキュリティの資格は専門的な知識やスキルを有する証明になります。資格を持つことにより、「自分は情報セキュリティに関して専門性の高い人材である」と自信を持ってアピールできることは大きなメリットです。

また、スキルを活かした実務の推進にも役立ちます。組織内で情報セキュリティの改革を進める際、資格保持者は最新の技術やベストプラクティスを考慮し、安全性を向上させるための施策を提案できるはずです。これは組織の信頼性を高め、顧客やパートナーからの信頼獲得に貢献します。

社内におけるIT人材の育成にも効果的です。組織内の従業員が情報セキュリティの資格を取得することでスキルアップが促進されるようになるとともに、組織全体のセキュリティ意識が高まります。このような変化は内部からセキュリティの専門家を育て上げることにつながり、長期的なセキュリティ戦略の成功をもたらす要因です。

 

おすすめの情報セキュリティ資格一覧

  1. 情報処理安全確保支援士試験
  2. 情報セキュリティマネジメント試験
  3. シスコ技術者認定
  4. 情報セキュリティ管理士認定試験
  5. 公認情報セキュリティマネージャー(CISM)
  6. (ISC)² 資格
  7. AWS認定セキュリティ

 

情報セキュリティに関する2つの国家資格

情報セキュリティは国家資格と民間資格に分かれます。国家資格は情報処理安全確保支援士試験と情報セキュリティマネジメント試験です。

 

・1. 情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士試験は、マネジメント・エンジニアの共通分野の試験であり、情報処理システムにおけるセキュリティ確保に関したスキルが問われる資格です。

情報セキュリティの専門知識や実務経験を活かし、システムの潜在的な脆弱性を特定しながら、適切な対策を講じるスキルが評価されます。

内容が高度なため難易度が高く、合格するためには幅広い知識と実践的なスキルが必要です。

 

・2. 情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験は、マネジメント分野に焦点を当てた国家試験です。情報セキュリティの基本的な知識やトラブル発生時の対応についての内容が問われます。

難易度は比較的低く、特にエンジニア職を目指す人に向いています。情報セキュリティを組織内で適切にマネジメントするためのスキルや知識を評価する内容になっており、情報セキュリティにおけるポリシーの策定、リスク評価、セキュリティ対策の計画立案などが含まれます。

 

情報セキュリティに関するおすすめの5つの民間資格

前述の国家資格のほか、情報セキュリティに関する民間資格の取得もおすすめです。

 

・1. シスコ技術者認定

シスコ技術者認定は、世界的なネットワーク開発メーカーであるシスコが提供するセキュリティ試験です。情報セキュリティ分野における専門知識とスキルを証明するための信頼性の高い資格として知られています。以下4種のシスコの情報セキュリティ資格が特に有名ですが、難易度が高いため、入念な準備が必要です。

  • CCENT:ネットワークの基礎知識が必要
  • CCNA Security:CCENTの上位資格で、ネットワークの保護に関する知識が必要
  • CCNP Security:CCNA Securityの上位資格でネットワーク環境の構築、トラブルへの対応力が必要
  • CCIE Security:CCNP Securityの上位資格で、国際的に認められている情報セキュリティの上級資格

 

・2. 情報セキュリティ管理士認定試験

情報セキュリティ管理士認定試験は、全日本情報学習振興協会によって実施されている試験です。主に事務系や管理系の職種向けの情報セキュリティ資格として知られています。この試験は、情報セキュリティの基本的な概念と実務的なスキルや習熟度に焦点を当てており、難易度は比較的低いとされています。

 

・3. 公認情報セキュリティマネージャー(CISM)

公認情報セキュリティマネージャー(CISM)は情報通信の国際団体ISACAが主催しています。情報セキュリティマネージャーとしてのスキルと知識を証明するための国際的な資格です。幅広い情報セキュリティ関連トピックスに関する知識やスキルが要求されます。日本語対応の教材が少ないため、難易度は比較的高めです。

 

・4. (ISC)² 資格

(ISC)² 資格は国際的な非営利団体(ISC)²が主催しています。国際的な評価を受けるこの資格は、情報セキュリティ分野のスペシャリストを対象としており、非常に高い難易度です。しかし、取得した資格は国際的に評価されます。情報セキュリティの専門家としての能力を示す強力な証明になることは間違いありません。

ただし、合格後も定期的な資格更新が求められるため、専門知識とスキルを継続的に磨き続ける必要があります。

 

・5. AWS認定セキュリティ

AWS認定セキュリティは、Amazonが提供するクラウドサービスであるAWS(Amazon Web Services)が実施している資格試験です。AWSのセキュリティサービスやベストプラクティスに関する深い理解を持つ専門家を対象にしています。

AWSは多くの企業や組織にとって重要なクラウドプロバイダーです。そのセキュリティに関するスキルと知識もますます求められるようになりました。技術者が注目するべき資格のひとつであることは間違いありません。

 

まとめ

情報セキュリティに関する資格は、昨今の情報社会において重要視されるようになりました。高度な知識やスキルが求められる資格が多いですが、取得の難易度には差があります。取得する際には自分の立場に求められる資格やキャリアパスを考慮し、適切な資格を選択しましょう。

 

▼製品・サービスに関するお問い合わせはこちら

▼Cloudbirc WAF+の無償トライアルはこちら

▼パートナー制度のお問い合わせはこちら